大きなお世話をやかせて
本を読んでいてもついドラマ化キャスティングをしてしまう、持って生まれたオタクの性。
誰に頼まれたわけでもなく、悶々と頭を悩ませております。あるいは嬉々として。
先日来、『応天の門』という漫画を読んでおりまして、
これを年若いJ事務所の子が演じればいいな、と思った次第です。
平安時代の謎解きものです。
新・金田一少年みたいな感じで、コスプレもの流行りの昨今にどうでしょうか。
少年時代の学問の神様・菅原道真が主人公です。
貴族の屋敷で女官を取り殺す鬼、都の大路を通る百鬼夜行の謎。
平安時代の人々が怪異だと恐れて疑問を持たない事件も、道真は権力者の陰謀や人間の欲望が真相であると見抜くのです。
道真、頭がいいから屈折してるわけですが、クソ生意気なんです。
ウチの渋谷が若くないのが悔やまれる(笑)
関西ジャニーズジュニア、道枝駿佑くんはいかがでしょう。
みっちーの物怖じしないところが合うのでは?
年の差20歳という設定ですが、若いほうが見た目がよろしい(笑)
和歌の名手で、当代きってのプレイボーイ。都中の女性の憧れの的。帝のお妃候補とのロマンスもあります。
そして、年下で身分も下の道真にけっこう雑に扱われる可愛いところもポイント。
土曜日の夜の放送枠で。
『神様の御用人』。
『夏目友人帳』や『百鬼夜行抄』などの類の、祖父の遺産を受け継ぐ怪異譚系のライトノベルです。
日本神話の神様が登場されるので神社仏閣流行りの今、女子に人気間違いなしです。
凡人である主人公が、八百万の神様の御用(わがまま)を叶えて差し上げるために奔走します。
長い年月でこじらせている神々の本当の願いはいつも建前とは違うものばかり。神様だって問題を抱えているのです。
フリーター中の心の優しい青年が、悩む神様に背伸びせずに寄り添うことで問題を解決します。
普通っぽくて、でも芯が強くて、特殊能力になるくらいの心の温かさを持っているという役。
ウチの安田章大が若かったらなー。またか。馬車馬さんくらいの時。
可愛いから大丈夫かな?
ですが、本当の若者で(笑)キャスティングしてみます。
Hey! Sey! JUMPの中島裕翔くん。
『HOPE ~期待ゼロの新入社員~』で、あんなスタイル良くてイケメンなのに一般人のサラリーマンを演じて違和感なかったので驚きました。
頑張る姿がまた健気で。
ジャニのグループを詳しく知らない友人は普通の俳優さんだと思っていました。
裕翔くんの強みだなあ、と思って。
ちょっとほろりといい話系なんで、嫌味なく裕翔くん泣かせてくれるだろうなあ。
ぜひ。
民放の21時、22時台で。
『雨柳堂夢咄』。
大正ロマンの漫画です。
妖怪や神様や幽霊がロマンチックに出てきます。
これも同じく、すたれない人気のジャンル。
祖父の経営する骨董屋 ”雨柳堂” にはなぜかいわくつきの品物が持ち込まれてきます。
店番をする謎めいた少年・蓮にはその品物の持つ縁が視えるので、引き寄せられてくるらしいのです。
名人の持ち物だった鼓や、古老の狐のお茶道具。
蓮が悲しい過去を見届けたり、素敵なロマンスの品で人を幸せにしたり。
上品で、時に優しく時に哀しく、淡い夢なのか現なのか定かではない不思議な物語です。
ウチの横山裕で。若く見えるから。
主人公のシックな黒ずくめのトンビのマント(インバネスコート)姿がはまりすぎます。まさに絵にもかけない美しさ。
でも今のヨコには少年より、大人のしたたかさが似合う気もする。
30代の俳優の出演作って本当に難しいんですねー・・・。
ABC-Zの戸塚祥太くんが良くないですか。
とっつーも少年ではないですけど、どこかたおやかで中性的な感じで、
大正時代のレトロ感や、謎めいた雰囲気が似合うなあ、と。
NHKの『この声をきみに』の枠でしょうか、せっかくですから。
『天切り松闇語り』。
『壬生義士伝』の作者の小説です。さあ、ぐっと渋くなりましたよ。
明治後期~昭和初期のロマンチックで激動の時代の義賊一家の物語。
レトロブームですからね、これ行っときましょう。
凄腕の女掏摸が 維新の元勲を標的にし、
天才詐欺師が 帝大教授や宮家のお姫様に変幻自在になりすまし、世間を驚かせます。
どれも権力者や大きな存在の向こうを張る痛快ぶり。それが義賊である一家の矜持なのです。
「今日は帝劇、明日は三越」の三越や、旧帝国ホテルなどを舞台に、ジンと胸を打つヒューマンドラマが展開されます。
昭和後期の現代まで生きのび、一家の活躍を語る伝説の盗人”天切り松”に、
小柄なんですよ。あと一本気な性格だから。
大正時代のモボから昭和のカクシャクたる老人まで演じる(笑)。
ほらね、ぴったり。
どちらかと言うとモボより、角刈りの職人風の老人の方が先におもい浮かぶ悲しき赤エイター。
当時の日本人の多くが信念と矜持を持っていたことを、誇らしく懐かしく、一家の生き残りの ”天切り松” は語ります。
そして、現代の薄汚れた日本と日本人を嘆き、喝を入れるのです。
文明開化の赤煉瓦の上に大正モダンの花が咲いた、「あんなきれいな東京を俺は知らねえ」。
日本人の美徳や美意識が太平洋戦争で瓦解する以前、日本はそんなにも美しかった。
すばるくんの”天切り松” は、それらを伝えられる気がするんです。
1話完結の短編で構成されているのもドラマ向きかと。
脚本は『カーネーション』『ロング・グッドバイ』の渡辺あやさんで。
人の世の愛しさ哀しさを、こまやかに描いてくれる脚本家さんだと思っています。
よく知らないもので、もうそれ、誰それで映像化したよ、と言うのがあったら申し訳ございません。
リメイク、というか再映像化、ということでご想像願います。
失礼いたしました。
<月季>